本のあらすじ
障害を持つエマは両手がありません。しかしエマは足を使って絵を描くことが出来ます。
ある日、学校のプログラムで美術館に行くことを知ったエマは自分と同じ車椅子のアーティスト(アンリ・マティス)の作品が観れることを楽しみにします。
当日、美術館の入り口にはスロープがなく、裏口から入館するしかなかったエマは不満を感じますがポジティブに考えを変える努力をします。
しかし、ランチタイムにチャーリーがエマを不憫に思いとった行動の数々がエマを怒らせてしまいます。チャーリーの勝手な気遣いはエマを何も出来ない障害者だと言っているようなものだったからです。
Charley was trying to help. But he wan’t helpingー he was making Emma feel small.(チャーリーは助けようとしたのですが、それは助けではなくエマを劣っていると感じさせた)
Awesomely Emma
エマは健常者でも、それぞれ能力が違うことをチャーリーに説明し、障害者であることを悲観することは全くないと告げています。
そんな中、健常者のチャーリーが障害者のエマを助けられること、とは?
レビュー
チャーリーがから見たエマの物語を紹介しましたが、こちらはエマが主人公の物語です。
身体障害者であるエマは自分で出来ること、出来ないことをしっかり理解しており、人の助けは出来るだけ受けないようにしようとしている姿が伺えます。
いつも感じますが、障害を持つ子供は厳しい現実と戦うために自ずと我慢することが増えるためか、実際の年齢よりも精神的な成長が早い気がします。それがいいとも悪いとも言えませんが
自尊心を保つために自立しようと努力している姿は人として尊敬すべき態度であり、周りは「障害者だから」という決めつけで、彼女の自立を妨げてはいけないと教えてくれています。
私たちが少しでも彼らの助けになる方法、それは障害者が私たちと同じように自立して生活できるような環境を作ること。
「障害者だから出来ないだろう」という固定観念を捨てて、実際に彼らがどういった助けを求めているかをしっかりと理解・把握することが大切だと思います。
前回の本もそうでしたが、「障害者」であることは、健常者にはできることができないけれど、逆に健常者にはできないことができる。障害と共に生きる自分であることに誇りを持っていることを伝えています。
ワンフレーズ ピックアップ
Yes, my body works differently, and I love being me. Because ME is an awesome thing to be.
(私の体は他の人とは違う動きをするけど、自分であることが好き。だって私でいることは素晴らしいことだから)Awesomely Emma
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