人が死んだらどうなるのか?
セラピストからアーティストに転身した作者による「Bird is Dead」は、死をより親しみやすいテーマにするために遊び心のあるイラストやユーモアのある鳥たちのキャラクターによって「死」が表現されており、子どもと死について話し合うきっかけにもなる絵本です。
あらすじ
鳥が死んでしまいました。
昨日、彼は生きていました。
「本当に彼は寝てるだけじゃない?」
「いいや、仰向け+ 足を上げる = 死んでいます。」
他の鳥たちを集め鳥の死を知らせると、他の鳥たちは突然の死による悲しみ、怒りなどさまざまな反応を示しました。
「彼は僕のベストフレンドだった」「僕もだ」
「いやー僕はそうでもなかったな。彼はいつも俺が口からこぼした食べ物を盗み食いしてたしな。」
様々な感情を抱きつつも鳥たちは毅然とした態度で喪失を受け止めて死んだ鳥を掘った穴に埋めます。
葬儀のとき、一羽の鳥が歌いたがったので、他の鳥たちは亡くなった人を祝おうと考えるようになりました。
葬儀の後、彼らはお茶とミミズかケーキを食べながら、まだ悲しい気持ちはありますが、バードについての楽しい思い出を思い出します。
彼が心の中で永遠に生き続けることを慰めるのでした。
レビュー
子どもには未知で不気味な謎の「死の世界」は、現実に体験したことがなければ理解しがたいと思います。死に直面したときに子どもの心に浮かぶ可能性のある疑問を詰め込んだこの本は、イギリスの小学低学年生のリーディングリストにも載っている絵本でダイレクトに「死んだ」や「永遠に消えた」などの言葉を使用し、子どもたちに「死について」をより明確に説明しています。
人が死んだらもう二度と会えない現実や亡骸の処理方法。
周りの家族やと友達の喪失感と悲しみ、死別を受け止めて悲しい感情を処理して前に進むべきであること。
また彼らが心の中に生き続けるということ。
また、人物の代わりに色鮮やかな鳥たちに置き換えて説明することにより「死について」をより受け入れやすくなっています。面白かったのが、ベストフレンドだったと悲しむ鳥もいれば、そうでもなかったとマイナスな感情を表現する鳥もいたところ。それでも他人の死を悲しみ向き合い、またいつもの日常に戻る。
死とは必ず訪れるもので、残された者は順番に死を受け止め前向きに生きていくことを伝えられたらと思い読み聞かせしました。
えほんから英語のワンフレーズ
Bird is dead
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鳥は死んでいる
“Die” と “Dead” はどう使い分ける?
diedとdeadの最大の違いは、「died(過去形)」は出来事が起きたことを表す動詞で、「dead」は現在の状態を表す形容詞です。
動詞:die(死ぬ) 形容詞:dead(死んでいる)
DIEの例題
・My grandfather died twenty years ago.
「私の祖父は20年前に死にました」
・It’s(=It has) been twenty years since my grandfather died.
「私の祖父が亡くなって20年になります」
DEADの例題
・A old woman was found dead inside a car.
「年老いた女性が車の中で死んでいるのが発見された」
・The guy was shot dead at the scene.
「銃撃犯はその場で射殺された」