本のあらすじ
あおむしを見つけたクリストファーはおじいちゃんに家に持って帰り瓶に入れたいと伝えると、おじいちゃんは瓶に入れてしまうと死んでしまうかもしれないよと伝えます。
クリストファーは「死」について、おじいちゃんに色々と質問を始めます。
おじいちゃんは、自分たちがいつ死ぬかは誰にもわからないこと、死ぬ前にたくさんのことを経験しておくべきこと、そしてクリストファーがおじいちゃんより先に死ぬ可能性があることを認めますが、かなり小さいことを教えます。
死んだ後はどうなるのかとクリストファーは尋ねます。
Hmm, I don’t know the answer, really. Ive never died before.
(ふむ。実は、おじいちゃんもその答えはわからないんだ。まだ死んだことがないからね。)Maybe Dying is like Becoming a Butterfly
おじいちゃんは死後はチョコレートの雨が降る世界に行くのだと言います。
天国 (「悲しみや戦争のない場所」) と考える人もいれば、
再生 (「毎回、あなたは賢くなる」) と考える人もいれば、
「何もない」と考える人もいると語っています。
それは、あなたが生まれる前と全く同じ感覚なのでしょう。
しかし、誰しも真実を知らないのですから、自分が考える死後の世界のイメージを持っていいのです。
人は何故死ぬのか?(「死ぬことは人生の一部」)、
そしてなぜ生まれてくるのか(「あらゆる種類のことを学ぶこと」)、
そして死ぬことに対する恐怖や慰めの感情について話し合います。
クリストファーは家に帰ると、おじいちゃんに手紙を書きました。
Dear Grandpa,
死ぬということは蝶々になるようなことだと思う。なぜなら蝶になったということはあおむしはそこにはいなくなるから。あおむしは居なくなって死んだように思えるけど、それは蝶々になっただけ。もしかしたら蝶々ではない、何か美しいものに変わるのかもしれない。
そしたら、また会おうね。
Christopher
レビュー
この物語を読んで、私も死について祖母に質問していたことを思い出しました。
仏教を信仰していた祖母は、『生きることは苦行である』それぞれの人に与えられた人生の苦行を終えた人から、天国へ行くのだと教えてくれたことを覚えています。
この本の中でクリストファーも同じことを言っていたので、とても共感できました。
子どもに説明するには非常に難しい死生観の説明を、祖父と孫のやりとりの中で「子どもの率直な死への疑問」というストーリーで描かれた英語絵本です。子供に死について説明する機会 (祖父母や家族、ペットなど)に役立てると思います。
「死」について理解ができるようになるのは、6、7歳からだと言われています。
しかし、子どもながらに「死」とは特別なものだと理解しているようで、3歳の息子はよく「死んだ」という言葉を口にします。特に、旦那の兄が10年以上前に20代の若さで事故死しているのが印象的だったのか、「おじさんは飛行機事故で死んだんだ」と、何度も繰り返し言います。不思議ですよね。
7歳の連れ子は彼の母親がクリスチャンだということもあり、死についての捉え方が私たちと違うことに困惑していた様子でしたが、何度も質問を繰り返し、自分なりの考えを導き出している様子です。
ワンフレーズ ピックアップ
Well, I think that we are born to learn all sorts of things on earth. And some people learn faster than others. Right?
(ええっと、私たちは沢山のことを学ぶ為に地球に産まれてきたのだと思う。そして、ある人は他の人より早く学ぶんだよね?)Maybe Dying is like Becoming a Butterfly
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